2017年4月18日火曜日

萬代橋ブルース後編の後編



なぜか

クラゲが水槽に漂う老舗の喫茶店を出て

古町の商店街を散策していると細い路地の奥に面白そうなお店を発見


またしても喫茶店



なんとも味のある

ママさん


と僕。

おすすめのハウスブレンドを飲んだら

さらに散策


古い商店街の古い文房具屋に入り

隣の古い本屋に入り

探していた本はここにもなく


夜になれば華やかな繁華街の本気を出すのであろうこの古町商店街であるが

昼間は老婆が押し車をおしながらトボトボとひとりで歩いていたり、シャッターが閉まってたたんでしまった店も多いようで、なんとも閑散としている。



マスターと二人

こちらもお婆さんにならってトボトボと商店街を抜け

ふと右手に目をやると


日本庭園を眺めながら贅を尽くした日本食が食べられるという

大きな門からお屋敷までが遠く、まるで寺か?というような料理屋を見つけ



そこには入らず


向かいの安そうな蕎麦屋に入った


僕たちは最初から蕎麦が食べたかったと


マスターはざるそばを注文し

僕が季節の天ぷら付きせいろをたのむと


先輩より高いものたのみやがって、とブツブツ言う


小さい先輩


それはつまり


年上の後輩


それはつまり

非常に世話が焼ける


実は有名店だった蕎麦屋で美味しく昼ご飯をいただいた後は

駐車場へ戻り

さあこれからどうするか

という

無計画な計画。


新潟に面白いワイナリーがある

旅に出る前からマスターが言っていたので

そのカーブドッジへ

一時間で到着

広い敷地内には雑貨屋や土産物屋、スパやホテルまである




マスターは何回か来たことがあるらしく

そのわりには結構迷いながら散策









ワインを買ったりしているうちにすっかり夕方になり


本日泊まる宿へ向かうことにする

これまた

ワイナリーへ向かう前の、先ほどの駐車場で携帯で調べた岩室温泉の小さな宿


小松屋へ





一日三組しか予約を取らないという老舗宿


よく当日に予約が取れたものだ




創業江戸末期の心のこもった丁寧な接客


僕は電話で予約を入れる時の

そのあたたかい対応に感動した


それで

実は宿にはいくつか候補があったのだけれど、迷わず小松屋に決めたのだ。

さて


中に入ってみると




これぞ日本


とても静かで

なんとも落ち着く




ライブラリーにビートルズのレコードを見つけてはしゃぐ後輩はステレオの使い方を教えてもらっていた




部屋に案内してもらい


ひとまずお茶で乾杯




そして

夕食までの間

岩室温泉屈指の源泉掛け流しの貸切風呂にゆっくり浸かる

温泉は泉質も素晴らしく濃い。

鉄分が多いため黒い湯で、足の裏が黒くなる

風呂に入ったのに炭で汚れているような。

シャワーで洗い流した後


部屋に戻り


お待ちかねの夕食はまた別の個室に用意されていた



嬉しそうな後輩



新潟の美味いお酒にやられて写真を撮り損ねてしまったが、本当に美味しい料理だった

こんこんと

話し続け

食べ続け

夜は更けてゆく





はぁ

また長くなってしまったので

まだ少し先はあるのだけれど

それはまた次のお話


次回こそ最終章。



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